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建設投資がピークから48%減少している事実と比べると、建設業の就業者数は減り方が足りないということになる(厳密には建設業の生産性が向上したか否かを加味して考える必要があるが、ここでは除外する)。
仮に、建設業の就業者数がピークから48%減少すると約397万人になり、2007年れる。
だが、これは「言うは易く、行うは難し」の典型例。
政府の施策が目に見えた成果を挙げたという話は、まだ聞こえてこない。
経済の世界には、「ちょうどよい服の大きさ」という考え方がある。
読者の皆さんが買い物をしたり、企業が機械設備を購入したりといったさまざまな需要を、身体にたとえてみよう。
モノやサービスを提供する企業という供給側が、衣服に当たることになる。
実績の552万人から、あと155万人減る計算になる。
それがそのまま完全失業者に上乗せされるとすれば、W年に3.9%だった完全失業率は、6.2%に跳ね上がると試算される。
見方を変えると、一雇用の面で「建設業依存」が残っているおかげで、日本の完全失業率は6%台に跳ね上がらずに済んでいる、ということである。
「ちょうどよい服の大きさ」にする方法身体にちょうどフィットする服を着るのが望ましいのは、言うまでもない。
やせているように見せようとして、無理に小さい服を着続けていると、身体に負担がかかり、健康によくない。
これを経済に当てはめると、需要が増大しているのに供給の増加が追いつかず、需給が逼迫してモノの値段が上がり、インフレが進行しているという状況にな一つは、「身体を大きくすればよい」という考え方である。
政府は大型経済対策を策定し、公共事業上積みや所得減税を実施する。
日銀は金利の引き下げで協調する。
こうしたしかし、現在の日本経済は、建設業の事例で見た通り、逆に、身体に合わないダブダブの服を着続けている状況にある。
表面的には、原油高・食品高といった外からのショックで消費者物価上昇率が高くなっているものの、これは一時的な現象であり、「本物のインフレ」ではない(興味がある方は拙著「虚構のインフレ」東洋経済新報社をご参照ください)。
内実は、過剰供給体質のもとで、デフレ圧力ないしはデフレ体質が根強く存在している。
しかし、新陳代謝が活発な青年期ならともかく、中高年になって発育が止まってしまうと、身体を健全な形で大きくするには、入念な食事管理とトレーニングプログラムが必要になる。
適度な運動を伴わないまま、むやみやたらと食事ばかりとっていると、脂肪が増えてメタボになってしまい、かえって健康を害するという結果になりかねない。
そして実際、そのようになった。
誰も通らない道路や橋、誰も使わない保養施設など、無駄な建設投資にカネ(食事)がふんだんに回り、借金(脂肪)だけはしっかり増えたのが、1990年代の大型経済対策の悪しき面であった。
もう一つ、「衣服を小さくすればよい」という考え方がある。
以前よりも低い経済成長が続く中でやせ細り、ひと回りもふた回りも小さくなってしまった身体だが、これに合わせて服を仕立て直せば、すきまはなくなる。
これが、「供給サイドをスリム化すべきだ」という構造改革論者の主張である。
建設業界に当てはめると、多すぎる会社の整理淘汰・転業を促して、過剰供給を是正していこうという発想になる。
ただし、この時に難しいことがある。
小さくなった身体に合わせて衣服を小さくしようとすると、企業倒産や失業の増加を通じて、身体をさらに小さくしてしまう(経済を悪化財政・金融両面からの刺激効果によって身体が膨らめば、衣服と身体のすきまはなくなるはずである。
なお、地方自治体の試みとしては、東国原英夫知事が改革を進めている宮崎県の事例が注目を集めている。
他分野進出・転業の支援をさせてしまう)恐れが生じることだ。
また、ただ単純に衣服を小さくすれば(会社を淘汰すれば)よいわけではなく、本来は生き残ってしかるべき「匠の技」を持っているような企業まで潰れてしまい、日本経済にとって潜在的には意外に大きな損失となる可能性もある。
以上のように考えると、「身体か衣服か」という二者択一が不毛であることは明らかだろう。
必要なのは、「身体が年齢相応の本来の健全な姿に戻ることを意識しつつ、そのあるべき姿に合わせる形で衣服を段階的に小さく仕立て直していく」という地道な対応だ。
これが筆者の結論である。
大変難しい作業だが、人口減少による国内需要減少という大きな流れが変わらない以上、企業や政府にとって、避けて通ることのできない課題である。
前知事の逮捕につながった官製談合・汚職事件の反省から、宮崎県は公共事業の入札改革を実施した。
それまで1億円以上だった一般競争入札の対象を250万円以上に拡大し、2008年1月からは、官製談合の遠因とされた指名競争入札を廃止したのである。
ところが、この入札制度改革は、厳しい経済状況ゆえに困難に直面している。
談合ができなくなった建設業者間の競争が激しくなり、ついていけない業者の廃業・倒産が増加したのである。
「落札した業者が倒産してしまったため、工事の進捗が遅れる」といった珍妙な事態まで発生するようになった。
そこで宮崎県は、建設業者の新分野への進出を促す予算を、2008年度は前年の6倍である3000万円に拡大。
建設業者の中には、飲食業に進出してパン屋をオープンした事例もあるという。
宮崎県に限らず全国各地で、農業など他分野に進出することによって生き残りを図る建設業者が増加している。
そのような産業構造の転換に結びつく、経済全体から見て前向きな動きに対しては、公的部門が積極的に支援を行うことが望ましい。
本当に問題なのか福田康夫改造内閣時代の2008年8月5日、太田誠一農林水産相(当時)は閣議後の記者会見で、W年度(速報)の食料自給率が前年度から1ポイント上昇して判%になったことを明らかにした。
自給率は冊年度には77%に低下しか19年ぶりに判%を下回っていた。
近年、「食料自給率」という言葉を耳にする機会が増えている。
農林水産省のホームページには、この食料自給率とは何かを小中学生向けにわかりやすく説明しているコーナーがあり、そこには「私たちが食べている食料のうち、どのくらいが日本で作られているかという割合のこと」と書かれている。
大人向けに説明すれば、「国内の食料消費が国産でどの程度まかなわれているかを示す指標」ということになる。
具体的な例として、写真付きで並んでいる料理についての自給率は、「カレーライス」60%、「スパゲッティミートソース」8%、「ラーメン」4%、「天ぷらそば」19%、「ハンバーグステーキ」3%など。
これらの数字を見ると、自給率は確かに低い。
この食料自給率は、後ほど説明するように、計算方法によっていくつかの種類に分かれる。
今回判%を回復したのは「供給熱量総合食料自給率」、一般に「カロリーベース」と呼ばれている自給率である。
このカロリーベースの自給率は、1960年度には24%という高い水準にあった。
だが、日本人の食生活が洋風に変わっていく中で「コメ離れ」が進行し、さらに各種農産物の輸入自由化・市場開放が段階的に進むとともに、低下基調で推移し続けた。
開年度には即%割れ。
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